日本人の約7割が歯周病!歯周病になるとさまざまな疾患につながる事実

日本人の約7割が歯周病!歯周病になるとさまざまな疾患につながる事実

歯周病と言えば、早くとも40代以降に歯茎から血が出たり、歯がグラグラしたりする病気というイメージではないでしょうか。
そのため20~30代の人は、何の症状も出ていないし自分は大丈夫と思われるでしょう。

しかし、日本人の15~19歳でも軽度ですが約65%に歯周病が見つかったとの報告がされています。
つまり、10代でも軽度の歯周病が半分以上いるのに、20代以降だとさらに歯周病の確率が上がるというわけです。

さらに歯周病は、さまざまな疾患を引き起こす原因となることもあります。
今回は、歯周病になるとさまざまな疾患につながる事実についてお話します。

 

歯周病が原因で認知機能が低下

医学雑誌「ジャーナル・オブ・アルツハイマーズ・ディジーズ」に掲載された研究結果によると、アルツハイマー病の患者10人の脳を調べたところ、うち4人の脳から歯周病の原因菌である「Pg菌」が見つかったのです。同じ年齢で認知症ではない10人の脳からは、一切検出されませんでした。

出典:歯周病を防ぐことが認知症の予防になる!? 最新研究でわかった「歯」と「脳」の関係

脳には細菌やウイルスが通過できない脳関門がありますが、このPg菌が攻撃して脆弱化させ、脳内に侵入すると考えられています。
さらに毒素も多いため、脳の炎症が強く免疫細胞が活性化して脳の神経細胞を攻撃することで神経伝達にも異常が起きると言います。
つまり、歯周病菌がアルツハイマー病(アルツハイマー型認知症)を増悪させるのです。

アルツハイマー病(アルツハイマー型認知症)とは、記憶を司る”海馬”を中心に脳全体が委縮することで次のような症状が現れます。

  • 記憶障害
  • 判断能力の低下
  • 自分が置かれている状況がわからない(見当識障害)
  • 幻覚
  • 無関心
  • 妄想
  • 統合失調症
  • 興奮
  • 暴言
  • 暴力
  • 徘徊

など

出典:脳が委縮するとどうなるの?症状は?

関連記事→経済的不平等に関する脳活動パターンから1年後のうつ病傾向が予測可能という研究結果

 

 

歯の本数が少ない人ほど認知症になりやすい

歯の本数が少ない人ほど認知症になりやすい出典:https://pixabay.com/images/id-1162081/

前項で歯周病菌が脳に侵入することで認知機能が低下すると述べましたが、歯の本数が少ないことでもまた、認知症発症率に関連があることが分かっています。

東北大大学院の研究グループが、70歳以上の高齢者を対象に行った調査によると、「脳が健康な人」の歯は平均14.9本でしたが、「認知症疑いあり」と診断された人はたったの9.4本でした。つまり、残っている歯が少ない人ほど、認知症になりやすいことが明らかになったのです。

出典:「35歳からガムを噛め」と医師が勧める理由

その理由は、自分の歯で食べ物を噛むと、ひと噛みで3.5mlという血液が脳に送り込まれるからです。
血液には酸素が含まれ、脳に流れることで活性化します。

つまり、自分の歯が多いほど、ひと噛みで脳に送られる血液が多くなるということです。
逆に、歯が抜けたまま放置しておいた場合が一番、認知症進行が早いということになるのです。

 

 

 

糖尿病によって歯周病が発症
歯周病によって糖尿病が悪化

糖尿病によって歯周病が発症 歯周病によって糖尿病が悪化出典:Photo by PhotoMIX Ltd. from Pexels

糖尿病の人は免疫力が低下しているため、歯周病が発症・悪化しやすく、一方、ひどい歯周病になると炎症を強める物質がつくられ、血糖をコントロールするインスリンの働きをさまたげてしまうため、高血糖になり糖尿病を悪化させるといわれています。

糖尿病は以下のような症状が現れます。

  • 喉が渇く、水をよく飲む
  • 尿の回数が増える
  • 体重が減る
  • 疲れやすくなる

など

 

 

歯周病によって動脈硬化になりやすい

歯周病によって動脈硬化になりやすい出典:https://pixabay.com/images/id-1813410/

歯周病がひどくなると、細菌が歯肉の血管から入り込み体中をめぐります。
そうする間に細菌が血小板と反応して血管壁にこびりつき、血管が狭くなってしまたり、詰まったりするのです。

  • 狭心症
  • 心筋梗塞
  • 脳梗塞

など

 

 

歯周病によって肺炎になりやすい

これは特に誤嚥が起こりやすい人がなりやすいのですが、歯周病菌がだ液にたくさんいると、誤嚥を起こしたときに肺に入り込み、肺炎になりやすいというものです。

 

関連記事→口呼吸をすることの弊害

 

 

 

参考:歯周病(2)歯周病とさまざまな病気|長野県歯科医師会
   歯周病を防ぐことが認知症の予防になる!? 最新研究でわかった「歯」と「脳」の関係
   「35歳からガムを噛め」と医師が勧める理由
   「日本人の約7割が歯周病」という驚愕の事実 専門医が教える「理由」と「ケア」
   糖尿病ってなに? | 糖尿病情報センター
   歯周病が全身に及ぼす影響|日本臨床歯周病学会