結果論ばかりいう人は極論思考傾向で想像力・思考力が欠如しているかもしれない 前編
「結果がすべて」といって、その前の過程や事情を一切鑑みない人たちがいます。
特にビジネスではいちいち過程を気にしていてもキリがないところがありますが、それにしても表面上の数字や結果だけをすくい取って、「あの時なぜああしなかったのか」「こんな時はこうすべきって分かるだろう」など、自分も予想していなかったくせに、後になって言ってもしょうがないことでグダグダ説教をするのです。
こういった結果論ばかりいう人は、自分の考え方以外を考慮せず、認めず、ないものとする極論思考の傾向にあるような気がします。
極論思考とは"極端に偏った考え"のことをいい、右翼とか左翼とかいった思想も極論思考の一部といっていいでしょう。
今回は、結果論ばかりいう人は極論思考傾向で想像力・思考力が欠如している可能性について、考察を述べていきます。
極論思考が危険な理由
例えば、結果しか見ない上司が仕事で失敗をした部下にくだす評価は、一律で”部下の力量不足の失敗”と片付けるのではないでしょうか。
その失敗の過程で、上司が部下に与える情報に不足や間違いがあっても、作業時間が少なかったとしても、その短い作業時間の中で別業務の上司のミスの尻ぬぐいをさらに上乗せされたとしても、上司は業務の”成功”か”失敗”かということだけを見て、部下の評価をするでしょう。
ビジネスとはそんなものだと思った人は、ビジネスでは上手く行くかもしれませんが、この極論思考の傾向を持っているとも考えられます。
このような考え方と似た思考方法が、”誤った二分法(二分法思考/白黒思考)”と”ステレオタイプ”です。
誤った二分法(二分法思考/白黒思考)とは
物事を二分割のカテゴリーに分類することによって結論を導き出す思考方法である。
この思考方法は、物事をシンプルにとらえ、迅速に明快な判断を行うことができる点で有益である。
交渉においては、相手に白か黒かという具合に要求を突きつけることで相手の選択肢を狭め、自分に有利な結果を得るために用いられる。
しかし、二分法は強引に物事を二分割して考えるため、結論に無理が生じたり、偏見に満ちた結論を導いたりする危険が存在することに注意しなければならない。
例)
- 東大に合格できなかった → 頭が悪い
- 英語が話せない → 勉強していない
- 俺のことが嫌いじゃない → じゃあ好きだろ
など
何事にも例外はありますが、上記の例はその例外を無視した極端なものだと分かりますね。
ステレオタイプとは
人種や性別や職種などを知ると、個性を無視した典型的なイメージに引きずられて記憶が歪められることを示します。
例)
- イタリア人はよくパスタやピザを食べる
- 都会人はおしゃれで冷たい
- B型は自己中
- 大人しそうなので反撃されないだろう
など
つまり、このことからあまり思考せず、安易に少ない選択肢に押し込めて判断するため、浅慮になりやすく、脳を使っていないのではないかと考えられます。
脳は思考すると大量のエネルギーを必要とするため、怠けようとする習性が働くようです。
極論思考の人は、まさにこの脳の怠けぐせに乗せられていると言えます。
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次回はこのような考え方であるがゆえに、どのような事態を招くのかをお話していきます。
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