人間関係が上手くいかないのは、認知機能が低いからかもしれない 前編
認知症は特にお年寄りが加齢によって認知機能が衰えることにより、日常生活や社会生活に支障をきたすことをいい、広く知られています。
では、認知症でない人はみんな正常な認知機能をしているということでしょうか。
答えは違います。
そもそも”正常”の定義がないくらい、みんな様々な偏りかたをしているでしょう。
今回は認知機能についてや精神疾患との関係についてお話します。
認知機能とは
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認知機能とは、学問によって分類方法が異なることがありますが、心理学的には、知覚・判断・想像・推論・決定・記憶・言語理解など脳の知的な機能をひとまとめにして認知としています。
そして、個人によってこれらの機能に高低があることも分かると思います。
例えば、優柔不断な人であれば、「決定」の機能が低いということですね。
しかし、多少の高低は問題ありませんが、著しくこれらの機能が低い場合は、日常生活特に人間関係で支障をきたすことで現れます。
精神疾患は認知機能が低い
先天的・後天的にかかわらず、脳の特定の領域が小さい(未発達or委縮)ことや、脳内分泌の機能不全が多いのです。
それによって認知機能に影響が表れると考えられます。
簡単に言うと、物事の受け取り方、考え方、予測範囲、行動がこれによって大きく変わるということです。
そして、著しく認知機能に問題のある精神疾患ですが、厚生労働省の分類では、精神疾患の種類は以下のようになります。
■依存症
- 物質依存…アルコールやタバコ、薬物など
- 行為、プロセスの依存…ギャンブル、買物、浮気など
- 人、関係の依存…女性依存、男性依存、DV、ストーカーなど
■うつ病
■解離性障害
■強迫性障害
- 確認行為(確認強迫)
- 数唱強迫
- 保存強迫
- 縁起恐怖(縁起強迫)
- 自殺恐怖
- 疾病恐怖
- 被害恐怖
- 加害恐怖
- 不完全恐怖(不完全強迫)
- 不潔恐怖・洗浄強迫(潔癖症)
■睡眠障害
■摂食障害
■認知症
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- アルツハイマー型認知
- レビー小体型認知症
- 前頭側頭型認知症
- 大脳皮質基底変性症
- 進行性核上性麻痺
など
■双極性障害(躁うつ病)
■適応障害
■統合失調症
■パーソナリティー障害
- 統合失調型人格障害(統合失調型パーソナリティ障害)
- 妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)
- スキゾイド人格障害(スキゾイドパーソナリティ障害)
- 演技性人格障害(演技性パーソナリティ障害)
- 境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)
- 自己愛性人格障害(自己愛性パーソナリティー障害)
- 反社会性人格障害(反社会性パーソナリティー障害)
- 回避性人格障害(回避性パーソナリティ障害)
- 強迫性人格障害(強迫性パーソナリティ障害)
- 依存性人格障害(依存性パーソナリティ障害)
- 自己敗北性人格障害(自己敗北性パーソナリティ障害)
- 受動攻撃性人格障害(受動攻撃性パーソナリティ障害)
- 抑うつ性人格障害(抑うつ性パーソナリティ障害)
- サディスティック人格障害(サディスティックパーソナリティ障害)
■発達障害
■不安障害
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■てんかん
平成29年の日本の総人口の1億2670万6千人中、精神疾患の患者は400万人を超えているそうです。
つまり、割合的に100人中3人。
病院にかかっていない人も当然いるため、少なくとも100人中4人はいるのではないかと考えられます。
次回『人間関係が上手くいかないのは、認知機能が低いからかもしれない 後編』へ
参考:認知機能 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
認知機能とは | 認知機能の見える化プロジェクト
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認知機能の種類とその特徴
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日常生活に困難をもたらすことがある認知機能障害
精神疾患のデータ|厚生労働省
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