潔癖症患者のこだわり方が異常な旅の様子を公開! 前編
不潔恐怖を持ち、強迫行為を繰り返してしまう人を一般に潔癖症と呼んでいます。
近年では潔癖症を自称するタレントもおり、その神経質な生活スタイルで潔癖症でない人を驚かせています。
潔癖症は、個人によって度合いや強迫行為の対策も千差万別なため、みんながみんなタレントのような症状ではありません。
本ブログでも以前に『潔癖症患者のこだわり方が異常な生活を公開!』をお届けしました。
今回は、以前にもお話を聞いたdaiさん(仮)と旅行したときの様子と、見えない部分のお話を公開します。
潔癖症患者の症状例のおさらい
潔癖症になって20年以上のdaiさん(仮)は実家暮らしの会社員です。
まず症状レベルは以下の通りです。
- 公共のもの全般に触れたくない
- 触れた場合、洗えるときはトイレなどで洗い、洗えないときは帰宅時に必ず洗う
- 公共のものに触れていいのは衣服や手など洗えるものが望ましい
- 髪の毛などすぐに洗えない箇所に触れられると嫌
- 座敷など靴を脱ぐ場所が嫌い
- 靴を脱ぐときは靴下を重ね履きして靴を履くときに一枚脱ぐ、もしくは脱いでもいいようの靴を作っておく
- 鞄の中のものは基本外に置かない
- 基本は外のものは利き手で触り、鞄の中のものや顔や髪などは利き手でない方で触る
- 両手を使わないといけないときは使うが、終わればせっけんで洗浄
- ヘッドレストには頭をつけないようにする
- 会社の受話器を耳につけた後は、耳を洗う
- かばんや郵便物などは決まった場所に置いて、家のものはそこには置かない
- 家族は普通なので、家の中でも座布団やベッドなど以外ではスリッパを脱げない
- ショッピングでは試着はしない
- 服やクッションなどを買った後は、使う前に洗濯
- 洗えないものを買ったときは除菌シートで拭く
前回ご紹介したdaiさん(仮)の症状の一部です。では、早速旅行での行動をご紹介します。
現地へ移動
朝、新幹線改札口に表れたdaiさん(仮)はキャリーバッグを手にやってきました。
相変わらず見た目には分かりません。
キャリーの取っ手を右手で持っているので、これは頑なに右手でしか持たないのかと思うと改札で乗車券を通すときに左に持ちかえていました。
どこかで手を洗うつもりでしょうか。
しかし、そのまま新幹線に乗り込み左手で鞄の中を探り始めました。
いきなり想像外だったので聞いてみると、普通の人は真ん中を持つと思いますが、キャリーの取っ手の握るところを左右で半分ずつ分けているのだそうです。
右手で引くときは取っ手の右側、左手で引くときは取っ手の左側しか持たないことで、外界の汚れを左手につかないようにしているのです。
うーん、微妙?
でも、よく考えつくなーと思います。
現地で昼食
定食を食べましたが、左手はお椀などの食器は持っています。
ただし、その後おしぼりで念入りに指先を拭いています。タオル地のおしぼりも大丈夫なのか聞いてみると、「あまり大丈夫じゃない」そうで。
タオル地のおしぼりのときは最後にトイレで手洗いだそうです。
ちなみに、外食は大丈夫なのか聞いてみると、こればっかりは慣れないと生きていけないと…。
確かに。
神社を拝観
今回は靴を脱いで拝観するタイプの神社だったので、daiさん(仮)は症状例
靴を脱ぐときは靴下を重ね履きして靴を履くときに一枚脱ぐ、もしくは脱いでもいいようの靴を作っておく
とするのでしょうか。
鞄から靴下を取り出し、上がり框の端っこで靴下を二重に履いてから上がりました。
ちょっと挙動不審に見えます。
拝観した後は、また上がり框の端っこに座り込み、靴下を脱いで靴を履いています。
他の人より少々時間がかかりますね。
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次回は、潔癖症にとっての一番の難関、地獄のホテルタイムをお届けします。本人にとってはかなりの苦痛と対策、第三者からはかなりの奇行、お楽しみに。