雑音に敏感になる様々な可能性
誰かの咳払い、話し声、扉の開閉音、足音などの雑音が気になって眠れない、眠っていたのに目が覚めてしまうなどということはありませんか?
または、起きていても、雑音で集中しなければならないことが集中できないということは?
そんな人は今回ご紹介する、音に敏感になる可能性があるかもしれません。
特定の人や物音が不快な場合
煩音
一番可能性がありそうなのは、煩音(ハンオン)です。
心理的に不快な音。騒音とは異なり、音量はそれほど大きくなくても、聞く人の心理状態や人間関係などの要因によって煩わしく感じられる音。隣人同士の争いの原因となることが多い。
例えば、新婚当時の大好きな夫のいびきはうるさくないのに、結婚数年後の鬱陶しい夫のいびきは耐えられないほどうるさく感じるようなものでしょう。特にパートナーや上司などご自分が良く思っていない個人が出す音に対してのみ気になるという人はこの可能性が高いでしょう。
関連記事→[恐怖症注意]集合体恐怖症、ピエロ恐怖症って?!一風変わった恐怖症一覧!①
物音全般が不快な場合
聴覚過敏症
- ストレス
ストレスがもとで以下のような症状が起こり、それがまた聴覚過敏を引き起こす原因となります。・自律神経の乱れ
・不眠症
・偏頭痛
・顔面神経麻痺
顔面神経の支配を担う、耳小骨筋は耳小骨に付着する横紋筋で、ストレスが原因で反射異常を引き起こします。
また、日常生活のストレスはもちろんネガティブな認知がくせになっている人は、耳小骨筋の一つのあぶみ骨筋が凝り固まり、表情がぎこちない症状も聴覚過敏に影響しています。・うつ病
・不安障害
・メニエール病
聴覚を司る蝸牛のリンパ水腫(内耳のリンパが増え、水ぶくれの状態)が弱ければ、”耳が詰まった感じ”や”耳鳴り”と同様に症状が現れることがあります。 - 頭部や首の手術の経験
関連記事→不安障害とはどんな病気?
創造力が豊か
普通の人は自分が意識を傾けるべき物事以外の音を無意識に除外することによって、必要な情報と不要な情報のフィルタリングをしています。
そのフィルタリングがうまくいかない人は、創造力が豊かなのかもしれないというのです。
アメリカのノースウェスタン大学の研究チームは次のような実験を実施しました。
実験のために集められた97人は、芸術や科学の分野で実際にどんな実績を上げたかを尋ねられたあと、『拡散的思考』の試験を受けています。それは、ある見込みのない計画にどんな解決策が考えうるか、独自の答えを時間内になるべく多く出すように求めるものでした。
また彼らは、用意されたビープ音を聞き、脳の電気活動をもとに聴覚情報がどれだけフィルタリングされたかを測定されています。
実験の結果、『拡散的思考』の試験で高い点数を取った人は、学力の試験にも比較的優れており、また情報のフィルタリング能力も高いことがわかりました。しかし、現実に『創造性』の実績が高い人は情報のフィルタリングに『漏れ』が多く、認知した情報による刺激を抑えられなかったようです。
研究チームによると、確かに『拡散的思考』が創造性に与える影響は大きいといいます。しかし『拡散的思考』は、情報のフィルタリングの『漏れ』と関係の深い『創造性』とはまた別物だといいます。
『進化論』の提唱者でイギリスの自然科学者であるチャールズ・ロバート・ダーウィンや、『失われた時を求めて』の著者であるフランス作家のマルセル・プルーストなども雑音に悩まされていたと言われています。
創造性と不安障害やうつ病などの精神疾患は相関があると、スウェーデンの研究で明らかになっているため、こういったところにもつながっていると思えば納得です。
関連記事→ネガティブは記憶力やクリエイティブに優れている?!
クリエイティブに関する様々なこと
クリエイティブな人ほど精神疾患にかかりやすいという研究結果
音に敏感になりやすい性格
本ブログをよく読んでいただいている人はお気づきかもしれませんが、ご紹介した症状になりやすい、ひいては音に敏感になりやすい人の性格がある程度しぼれてきます。
それは、”神経質”な人です。
なんでもキッチリしていなければ気が済まないという人など、こだわりの強い人が多い神経質な人はストレスもため込みやすいですため、さまざまな疾患を抱えやすいと考えられます。
また、その度合いが強ければ強いほどご紹介した症状のいづれかを患っている可能性も高くなるでしょう。
関連記事→神経質な性格になる原因
神経質な人に出やすい症状や精神疾患とは
猫のゴロゴロは傷を癒す効果がある!
参考:疲れると音に敏感になる|聴覚過敏を解消するためには
聴覚過敏症の症状・原因・治療
メニエール病について
乳突洞と乳突蜂巣
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません