批判や拒絶、恥をかくことを極端に恐れる人は回避性人格障害(回避性パーソナリティ障害)かも?
他人からの批判、拒絶、バカにされることなどは誰でもされたくありません。
なので、自分にとって不利な状況を避ける行動は自然と言えば自然です。
しかし、その行動によって対人関係を形成できなかったり、就職できなかったり、引きこもったりするほどになると、回避性人格障害(回避性パーソナリティ障害)の可能性が高くなります。
今回は回避性人格障害(回避性パーソナリティ障害)について詳しくお話していきます。
回避性人格障害(回避性パーソナリティ障害)とは
回避性人格障害の人は恥をかくこと、バカにされるのではないか、批判や拒絶されることを恐れるあまり交流を避けているため、周りから人間嫌いで暗くてとっつきにくいイメージを持たれがちですが、本人は社会的な交流を求めていることが多いです。
そのため、同じ孤立すると言っても他人に興味を持てないスキゾイド(シゾイド)パーソナリティ障害とは異なります。
有病率は約0.5~10%と見られ、男女差があまりないと考えられています。
発症時期は思春期から成人期早期に始まることが多いとされています。
また、同時に”うつ病”や”社交不安障害”と併発しやすいことも分かっています。
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回避性人格障害(回避性パーソナリティ障害)の特徴
- 内気
- 目立たないようにしている
- 自己評価が低い
- 批判や拒絶、恥をかくことを極端に恐れる
- 本心では社交的な活動をしたいができない
- 新しいことに挑戦することを躊躇してしまう
- プレゼンや面接など、重要な場面を避けてしまう傾向
- 他人との接触を避けた続けた末に引きこもりになってしまう
- 傷つきやすい
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ICD-10(国際疾病分類)の診断基準
- 持続的ですべてにわたる緊張と心配の感情。
- 自分が社会的に不適格である、人柄に魅力がない、あるいは他人に劣っているという確信。
- 社会的場面で批判されたり拒否されたりすることについての過度のとらわれ。
- 好かれていると確信できなければ、人と関わることに乗り気でないこと。
- 身体的な安全への欲求からライフスタイルに制限を加えること。批判、非難あるいは拒絶をおそれて重要な対人的接触を伴う社会的あるいは職業的活動を回避すること。
- 関連病像には拒絶および批判に対する過敏さが含まれる。
現代は密接なコミュニケーションを特にビジネスシーンで強いられることが多いため、内気な人や不安が強い人は、この負担に耐えられないことがあるでしょう。
このパーソナリティ障害は自己評価の低さが不安や恐怖を増幅している節がありますので、まずは自己評価を高めていくところから初めて行くといいかもしれませんね。
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参考:不安性(回避性)パーソナリティ障害
回避性パーソナリティ障害とは?「傷つかないよう避けてしまう」症状や治療法、克服するための方法を解説
回避性パーソナリティ障害の特徴・症状・治療法
回避性人格障害・回避性パーソナリティ障害