サボタージュ、緘黙、先延ばしで無言の抵抗をする人は受動攻撃性パーソナリティ(人格)障害かも?
あなたは、理不尽な仕事を押し付けられても立場上断れないとき、表向きは受容しておきながらサボったり、先延ばしたりしたことはありませんか?
誰でもこのような傾向の行動を取ることはありますが、あまりにも日常的にしていると受動攻撃性パーソナリティ(人格)障害かもしれません。
今回は、受動攻撃性パーソナリティ(人格)障害について詳しくお話していきます。
パーソナリティー(人格)障害のおさらい
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性格にはさまざまな要素があり、人や環境、体調などによってその人物の性格の一面が見え隠れします。
対して、パーソナリティー障害は、認知の仕方や衝動性などが一定範囲に偏っており、社会生活の特に対人関係に障害が出やすい精神障害です。
また、うつ病など他の精神障害も併発しやすく、うつ病を治療したとしてもパーソナリティー障害である限りは根本的な解決にならないのです。
ちなみに各パーソナリティー障害と併発しやすい精神障害をご紹介します。
人格障害 | 併発しやすい精神障害 |
境界性人格障害 | 薬物依存 |
反社会性人格障害 | |
回避性人格障害 | うつ病 |
依存性人格障害 | |
回避性人格障害 | 社交不安障害 |
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受動攻撃性パーソナリティ(人格)障害の行動的特徴
サイコセラピストのエイミー・モーリン氏が心理学専門誌『PsychologyToday』誌に発表した特徴によれば以下のような特徴があると言います。
- 意図的に物事を”忘れる”
- やりぬく気はないのに「できる」と言う
- 陰で中傷している
- 先延ばしにしたり非効率な方法をわざと取る
- 笑顔で不満や怒りを隠している
- 常に復讐を企てている
- 嫌悪を感じやる気をなくしている
- 対立を避けるためにどんな事でもする
- 人を操作しようとする
ソース:9 Things Passive-Aggressive People Do
上司が高圧的であったりすると、上記のような行動を取ったことがある人もいるのではないでしょうか。
表立ってたてつくことは避け、笑顔すら浮かべて快く受け入れている風でいて、実は「やりたくない」「何で自分が!」と腹の中では怒りが渦巻いており、陰口を叩ながら仕返しの一環として納期を守らなかったり、仕事自体を忘れたと言って足を引っ張ります。
ただし上記で述べたように、パーソナリティー障害ということは著しくこの言動に偏っているのです。
また上司の目線からだと、嫌がるそぶりがないため快く仕事を受けてくれたと思っているのに、なぜか仕事が捗らないというかなり扱いづらい人になっています。
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物腰は反抗的ではないのに、実際の行動がそこはかとなく抵抗している、言っていることとやっていることが違っている人はいますが、これがパターン化していれば確かに人間関係がこじれてしまうでしょう。
アメリカの研究では人口の15%の人が何らかのパーソナリティ障害であると報告されており、日本でも精神障害やパーソナリティー障害への関心が高まっているため、アメリカと近い割合でパーソナリティー障害患者がいるのではないかと考えられます。