前頭葉(前頭前野)を鍛えて、日常生活をちょっと快適に過ごす方法
年齢を重ね、毎日同じ生活を送っていると、頭が回らなくなってきたり、我慢ができなくなったりと日々の生活で上手く行かないことが増えたりしていませんか。
もしかすると前頭葉(前頭前野)が衰え始めているのかもしれません。
今回は前頭葉(前頭前野)を鍛えて、日常生活をちょっと快適に過ごす方法をご紹介します。
前頭葉(前頭前野)の役割と衰えると起こる現象
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前頭葉に最も特徴的な働きは、意欲、創造、実行です。大脳全体から得た情報を元に現状を認識し、未来に向けて行動をする司令塔の役割を果たしているのです。そのプロセスは、次のように5つに分けることができます。
①自分の環境や状況を認識する
②行動の選択肢を発見する
③計画を立てて決定する
④計画を実行する
⑤結果を評価する
出典:脳の司令塔―前頭葉の役割(脳の仕組み3)前頭葉の働きは上記にあるように社会生活を送るにはなくてはならない機能です。
しかし、前頭葉が委縮し前頭側頭型認知症になることで以下のような特徴を見られます。
- わがまま
- 我慢ができない
- 反社会的
- 約束を守れない
- 人格変化
- 同じ行動を繰り返す
- 集中力がなくなる
- 自発性がなくなる
- 人がする行動のマネをしたがる
- 言葉が出てこない
など、周りとの協調ができなくなります。
上の4つの特徴に近いサイコパスは先天的な前頭葉の障害があるためです。
前頭側頭型認知症は後天的であるため、ソシオパスと似たところがあると言えますね。
中高年によるモラルの低下や迷惑行為が増えているのも脳の萎縮が原因の一つと言われているので、認知症でなくても前頭葉が衰えると社会生活を平穏に送りにくくなるでしょう。
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脳が萎縮する原因はどんな生活習慣?
前頭葉(前頭前野)を鍛える方法
有酸素運動
- ウォーキング
- ジョギング
- サイクリング
- 水泳
などの運動を行うことで酸素をたくさん脳に送り込むことで脳が活性化し、また、運動後に脳由来神経栄養(BDNF)という脳細胞を増殖したり保護したりする物質が分泌するため、悪いところがないのです。
1日に30分程度を目安にし、毎日できなくてもなるべく運動の時間を取るように心がけましょう。
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副交感神経を優位にする方法
家事をする
- 掃除
- 料理
- 洗濯
- 買い物
など、家事はたくさんやることがあり、それらを並行しなければならないため、自然と段取りをくんで行動しています。
また、掃除や料理などの作業は単体でも頭を特に使わなければならないため前頭葉を鍛えるには有効です。
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ワーキングメモリ(作業記憶)を使う
有酸素運動ほどの効果はありませんが、日頃からワーキングメモリーを使うことで衰えの予防にはなります。
- 他人との会話
- 日用品の買い物(買い物メモなし)
- トランプの神経衰弱
- 暗算
- クリエイティブな思考
など、会話や日用品の買い物(買い物メモなし)、神経衰弱などは、単語や買わなければならない物を思い出しながら行い、暗算やクリエイティブな思考も、目的がある作業で使います。これがワーキングメモリです。
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活字を音読する
(前略)読書をするのも脳にはいいのですが、音読することで以下のような効果があります。
東北大学の川嶋隆太教授によりますと、音読をしている時の人間の脳は判断力や思考力を司る脳の司令塔、前頭前野を中心に脳全体を活発に働かせます。これは考え事をしている時やテレビを見ている時とは比べ物になりません。ゲームも視覚も使うし、いいように思えますが脳の活性は音読の3分の1以下です。黙読もかなり活性しますが、やはり音読の方が圧倒的に脳全体を使います。
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前頭葉が衰えるだけで、仕事や生活で必要な行動の抑制・切り替え、計画、認知などあらゆる場面で必要な、社会的行動を取ることが困難になり、人との衝突が増えることになります。
また、それが進むと認知症になります。
わたしたちが健康に暮らすためには脳を使い続けることが必須となりますが、脳はすぐに怠けようとする機能が備わっているため、いかに怠けさせないかが重要になります。
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