プレゼンにも応用!分かりやすい説明をする9の方法
新年度が始まり、新入社員に仕事の説明をしていかなくてはいけません。
しかし、なかなかその内容を伝えるのは難しいですよね。
新入社員の理解力もですが、教育係の説明の仕方も問われます。
「自分は上手く説明できない」「これまで一回で理解されたことがない」という人は、普段の雑談も遠回しで長いのではありませんか。
今回はプレゼンにも応用!分かりやすい説明をする9の方法についてお話します。
何の話をするのかを最初に宣言
どんな場面でも、人に話をするときはどんな内容の話をするのかを相手に伝えます。
この記事でも何の話をするのかをタイトルにて宣言し、冒頭でも改めて「~についてお話します」とお伝えしています。
そうすることで、相手も頭の切り替えができるため理解がしやすくなるのです。
結論から述べる
以前に『ロジカルシンキング』について取り上げました。
1.最初に結論を持ってくる
最終的にどうなるのがいいのかを考えます。
勉強した方がいいと言う結論があるとします。
2.なんで?(なんのため?)
勉強した方がいいという結論に対して、「なんで?」という疑問を持つと、有名大学に入れるからという理由に行きつきます。
さらに、「なんで?」と繰り返します。そうしていくと、将来の選択肢が広がるから → 多くの企業が学歴を選考基準の一つに入れているからというように、結論にたいして理由がはっきりと浮かび上がってきます。
ここはできるだけ感情が入らないようにしましょう。
3.本当にそう?
なんで?という疑問から出された「理由」対して、「本当にそう?」とさらに疑問を持ちます。
他の要素が混じっていないか、自分の感情が入っていないかなどを考えて、その理由を省いていきます。
すると、誰が見ても分かる「理由」が残ります。
4.残った理由にデータを添えて説得力を持たせる
残った「理由」に今度は説得力を持たせるためにデータをつけます。
できれば比較ができるような数字が出るデータが好ましいですが、なければ文章でも大丈夫です。例えば、多くの企業が学歴を選考基準の一つに入れているから、という理由の根拠に以下のような、他記事からの引用を添えます。
求人広告会社アイデム(東京・新宿)の企画担当者は明快にこう指摘する。同社は今年6月に新卒向け就活サイト「ジョブラス」を立ち上げた。学生がウェブ上でプロフィールを公開し、それを見た企業が選考オファーを出すという仕組みで、テレビCMも始め、利用企業数はすでに約3000社にのぼる。同サービスでは企業が目当ての学生を探すための検索機能があり、志望する業種や企業規模などのほか、大学名でも絞り込みができる。
このように、結論→理由→その根拠(データ)という流れで説明すると、より分かりやすくなります。
単に仕事の説明するだけだと根拠は必要ない場合もありますが、一般的に納得させるには説得力が出ます。
話は短く
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人は文節が長くなればなるだけ、大切な部分がぼやけていくため、理解力が下がっていきます。
的確に伝えたいのであれば、文節も全体の話のボリュームも少なくすることで言いたいことが際立ちます。
曖昧表現を避ける
話を短くすることで伝えたいことが際立つと述べましたが、話が長くなる主な原因は日本人に多い曖昧表現を多用するからです。
日本では昔から、否定する際など曖昧表現を使うことで相手を不快にさせないように気遣う風習があります。
しかし、ビジネスにおいて話を正しく伝えたいときは適しません。
わたしたちが日ごろから多用しがちな曖昧表現は以下です。
- たぶん
- 一応
- とりあえず
- せざるを得ない
- なくはない
- できるだけ
- ~っぽい
- ~みたいな
- ~らしい
- だいたいそんな感じ
- ~しにくいのでもうちょっと
など
これらの曖昧表現を付け加えるだけで、話が長くなるので結局何が言いたいのか分からなくなるのです。
ビジネス用語、専門用語は極力避ける
「コンセンサスは取れてたし、グランドデザインのシェアもできてたよね」
「消費者から得られたファクト、事実をもとにエクスターナルマーケティング、インターナル・マーケティング。これの両方にイノベーションを起こしていこうというのがこの消費者コミュニティのありかたです」
出典:あなたは大丈夫?社二病の特徴 8項目
- LP(ランディングページ)
- SMO(治験施設支援機関)
- クロスセル(関連商品の購入を顧客に促す)
- コ・クリエーション(価値共創)
- バッファ(余裕を持たせている部分)
- プライオリティ(優先順位)
など
各業界に携わって長い人ばかりでは当たり前でも、新入社員や門外漢が混じっている場合では耳なじみがないため、他の言葉で代用可能なビジネス用語や専門用語は極力使わないようにしましょう。
図解する
口頭や文章だけでは理解度は受け手の知識や読解力にかなり依存することになります。
つまり、個人によって理解度にばらつきが出ますが、図解することで一目で分かるようになります。
知っている前提で話さない
個人によって知識量、思考力、情報の共有がそろっているわけではありません。
特に新入社員に説明をするときは、業種の常識だとしても確認しながら進めるか、知らない前提で補足を入れながら説明するといいでしょう。
関連記事→ビジネス上でのコミュニケーションの取り方について考える
途中で理解できているか確認
初耳の情報だと説明者のスピードは速く、聞き手の理解が遅れがちなので、ある程度のところで理解できているかを確認しましょう。
そこで、疑問点があれば聞いておき、理解できていなければどのあたりから分からなくなったのかを把握しておきましょう。
関連記事→”分からないから聞く”は足りない情報が分かっているから聞けることである
1つ1つの言葉を聞き取りやすいように話す
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説明下手な人は話の内容も分かりづらいですが、何より聞き取りづらいということがよくあります。
もしあなたが説明下手と言う自覚があるなら以下のような要素があると考えられます。
- 早口
- 滑舌が悪い
- すぐ噛む
アナウンサーなどの話すプロは早口で話したとしても伝わるような訓練を受けていますが、訓練を受けていない人たちの早口はほとんど聞き取れません。
テレビで東大生が早口で話しているのを聞いていても聞き取りづらいのと同じです。
説明をするときは、緊張で早口になりやすいため、ゆっくりと単語を粒立てて話すように心がけましょう。
関連記事→指示、説明が分かりにくい上司の5つの特徴
クリティカル・シンキングとはどんなもの?
MECEとは?ロジカルシンキングの基礎を身に着けよう
現在進行形で新入社員を教育している人もいるかと思います。
実際に作業を任せている最中、なぜか同じ質問ばかりしてくる新入社員がいたら、「学生気分はこれだから」と思わず、まずはあなたの説明下手、説明不足を疑ってみてください。
また、新人側も先輩や上司に話しかける際はダラダラと時系列で話さずこの方法を使うと伝わりやすいですよ。
参考:説明上手になるための12の心得「話を短くする」「ポイントが複数ある場合は、その数を伝える」
説明上手と言われてしまう5つのコツ
説明下手は克服できる!上手にわかりやすく説明する方法