足を引っ張る人の心理と対策
いつの時代も、どこに行っても他人の足を引っ張る人はいますよね。
仕事の完成を目指していたり、社内体制を改善しようと取り組んでいるにもかかわらず、それを妨げる人のことです。
そんな足を引っ張る人はどういう心理状態なのかを解説していきます。
わざと足を引っ張る
一番分かりやすい心理として「こいつは気にくわない」と思っており、故意に邪魔をするパターンです。
だいたいが妬みからくるものであると考えられますが、いざ他人の足を引っ張る行動をする人はそこそこ限られてくるのではないでしょうか。
実際に、「気に入らない」「生意気」などと思っていて邪魔をするという人もいるでしょうし、思っていても邪魔はしないという人もいるでしょう。
そんなとき自分がどのような心理状態かご存知ですか?
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自分のコンフォートゾーン(Comfort Zone)へ相手を引き下げる
コンフォートゾーンは「不安にならない行動範囲」という意味です。
例えば、家でテレビを見ることや、行きつけのカフェでお茶を飲んでいるような状態のことです。
コンフォートゾーンは、上のイラストのように、コンフォートゾーンの外に出るとラーニング(勉強)ゾーンに入り、さらに広がり不安レベルが高くなり過ぎると、最終的にパニックゾーンになると描かれることが多いです。このイラストを見るとマウスの実験の結果も納得です。
作業が簡単な時は、マウスはコンフォートゾーンにおり、何の不安も感じずに完ぺきに作業をこなしていました。不安レベルが上昇すると、マウスはラーニングゾーンに入り、パフォーマンスはさらに向上しました。しかし、難しい作業になると、ラーニングゾーンに留まらずに、すぐにパニックゾーンに入り、パフォーマンスが落ちました。
出典:成長するための近道:コンフォートゾーンとは、そして抜けだすにはつまり、コンフォートゾーンから出るにしたがって、不安レベルが上がります。
ほどよい不安レベルのラーニングゾーンからさらに外側へ出ると、何が起きているか分からないレベルがパニックゾーンとされています。
足を引っ張ってしまう人にとって、仕事に取り組んでいる人は自分のコンフォートゾーンから外れている人であるため、落ち着かずストレスを感じるのです。
そのため、相手を自分のコンフォートゾーン=自分のレベルまで引き下げるのです。
要するに、能力不足+悪意ということですね。
邪魔をしても、能力は上がりませんし、評価は下がるだけです。
そんな非生産的なことをしないで、自分が成長するように努力しましょう。
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無意識に足を引っ張る
今度は意図していない状態での妨害ですが、わざとに比べて少し責めにくいものとなっています。
能力不足で足を引っ張る
先述は悪意のあるパターンでしたが、今度は単に能力不足による妨害です。
一番分かりやすい例では、新入社員ではないでしょうか。
経験不足のため要領がつかめず失敗してしまったり、遅かったりというのはありがちですが、それは織り込み済みなので、腹も立ちませんよね。
もう少し性質が悪くなると、先輩や上司がこれに該当する場合、イラつきはするもののその人が善良でごめんね、などと言われるとうかつに責められません。
そもそも、努力による成長を望むのなら、とっくに自分より仕事ができるはずです。
それができないということは、努力ができないということなのでしょう。
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相手を心配して足を引っ張る
Aさん「会社を辞めて俳優になる」
Bさん「えー、いま結構稼いでるのにやめなよ。俳優なんてなれるか分からないし、なれてもほとんどが売れないんだよ」
という会話があったとして、どちらが足を引っ張っているか一目瞭然ですね。 もちろんBさんです。
このように周りの人の夢を壊してしまう人達のことをドリームキラーといいます。
これも、悪意があって制止しているわけではありませんよね。
言われたことも、言ったこともあるかもしれません。
上の2つとはまた性質が異なりますが、これもまた足を引っ張る行為であることは間違いありません。
ともすれば、善良な人がなってしまうことが多おいため、世の中ままなりません。
これについては触れるだけにしておきますね。
わざと足を引っ張られたときの対策法
出典:https://pixabay.com/images/id-1185833/
邪魔をされたときは、腹が立つかと思いますが、気を乱すと相手の思うツボです。
冷静に仕事の遂行を目指しましょう。
それが、足を引っ張る人の一番嫌な結果なのですから。
計画的に邪魔をされる場合は、その人たちより上の立場の人を味方に付けることです。
誠実に仕事をこなし、報告・連絡・相談をしっかりとしておけば難しく考えなくても解決に力を貸してくれるでしょう。
上司にとっても仕事をスムーズに遂行できる方が自分の評価があがるでしょうから。
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能力不足で足を引っ張られたときの対策法
対象が新人の場合は、ひたすら努力させましょう。
問題は自分より目上である(責任者など)場合は以下です。
- 慣れてしまう
- グループの責任者やさらに上の上司に相談して、外してもらうか、簡単な仕事を割り振る。
2はよっぽど事情を分かっていて気の利く上司でないと動いてくれないことが多いと考えられますが、一度トライしてみてはいかがでしょう。
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さて、足を引っ張る人の心理について述べてきました。
実際に行動に起こさないというのであれば、嫉妬も原動力の源なのでいいと思います。
される側の方は、理解に苦しんでいたかと思いますので、少しでも分かっていただければ幸いです。
する側の人は、自分の心の動きを客観的に捉えて、人の足を引っ張っても意味がないことを理解していただきたいです。
何事も、他人ごとではなく自分もあるかも…という気づきから。