クリティカル・シンキングとはどんなもの?
MECEに続き、今回はビジネスシーンにおいて役に立つ、クリティカル・シンキングについてお話します。
クリティカル・シンキングとは?
「クリティカル」(critical)という言葉の意味は、そもそも「懐疑的な」「批判的な」ということです。したがって、クリティカル・シンキングをそのまま訳すと「批判的な思考」となります。
(中略)
「なぜ、そうなのか」「それはつまり、どういう意味を持つのか」「そもそも、このことを考える必要性はあるのか。自分はいま何を考えなくてはならないのか」。変化の激しい時代には、こうした問いを常に自分の頭のなかで持ち続け、考えることが必要不可欠です。
原則1 クリティカルな思考に必要な要素は、態度・知識・技術である。特に重要なのが、注意深く観察し、じっくり考えようとする「態度」である
態度:問題に対して注意深く観察し、じっくり考える
知識:論理的な探究法や推論の方法に関する
技術:それらの方法を適用する— クリティカルシンキングbot (@cri_thin_bot) 2016年4月29日
原則2 人の行動の原因を考える時、状況の影響を過小視することなく、個人の影響を過大視することのないよう注意せよ
※一般に人は他者の行動の理由を考える時、状況よりもその個人の方に原因があるとみなす傾向が強い
原因帰属:出来事の原因や、人々の行動の理由を特定すること— クリティカルシンキングbot (@cri_thin_bot) 2016年4月29日
どんな時に役に立つの?
主には、仕事上の話し合いのときに出た意見が有効であるかどうかです。
例えば、仕事の効率が悪いと感じたとき、どのような原因があるでしょうか?
「なぜ、そうなのか」と考えたときに3つの意見が出たとしましょう。
- 作業者のスピードが遅い
- 人数が足りない
- 仕事量が多い
このままでは解決に至るには、人手を増やすという結論に至りますが、今のご時世そんな話し合いでは無意味です。
上の3つからさらに疑問を持って「それはつまり、どういう意味を持つのか」考えます。
- 手作業ならば自動化できないか
- 余計な工程があるのではないか
- 減らせる仕事はないのか
- 本当に人数が足りないのか
- 自分の部署がやらなければならないのか
- なぜ、この作業をする必要があるのか
少なくともこれくらいは出るかと思います。
そこからさらに掘り下げていくことで、原因が分かりやすく浮彫りになり、解決策が見つかりやすくなります。
簡単ですが、クリティカル・シンキングの大枠はお分かりいただけたでしょうか。
考えをまとめたり、原因を洗い出したりすることが苦手な方は、ぜひ参考にしていただければと思います。
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