自傷行為、見捨てられるのが怖い、二極化しやすい人は境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)の可能性

自傷行為、見捨てられるのが怖い、二極化しやすい人は境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)の可能性

人格障害(パーソナリティ障害)は精神が不安定で人間関係を築くことが困難であることが共通していますが、今回ご紹介する境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)はかなり特徴的な症状があります。

 

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)の特徴

「神経症」と「統合失調症」という2つの精神疾患の境界にある症状からこのように名付けられ、有病率は人口の約2%で圧倒的に女性に多いと言われており、以下のような特徴があります。

  • 気分の浮き沈みが激しい
  • 人に見捨てられることを強く恐れ、不安を抱いている
  • ものごとを二極化で考えがち 例:正義/悪、白/黒など
  • 強いイライラ感
  • 若い女性に多い
  • 対人関係の変動が激しい
  • 依存症になりやすい
  • いつも不幸感を持っている
  • 自分のことが分からない
  • 自傷行為をしてしまう
  • 衝動的な行動を繰り返す

出典:親の愛情不足が原因の性格・言動や精神疾患

 

 

 

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)になる原因

親の愛情不足

親の愛情不足
乳幼児期には、特に母親の”無条件の愛”が必要不可欠となり、それが少なかったりすると愛情不足になり、成人後の性格形成に大きく影響します。
だいたいは精神が不安定になり、他人との人間関係で問題が生じ、さまざまな不安障害や人格障害などの精神疾患を引き起こし、境界性人格障害もその一つです。

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脳の機能に問題がある可能性

境界性人格障害の人は”前頭前野””扁桃体”に問題があると言われています。
まず、前頭前野は行動や感情の抑制・切り替え、認知、意欲などを司っている部分です。
その機能が低下することで、衝動や不安のコントロールが困難になります。

また、扁桃体は恐怖感、不安、悲しみ、情動の処理を司りストレスに弱い部分です。
簡単に言うと扁桃体が拡大すると前頭前野が委縮するため、不安が大きくなり抑えが効かなくなるのです。

このような脳機能を持つ人が、境界性人格障害になりやすいのではないかと見られています。

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脳内ホルモンの可能性

境界性人格障害の特徴で10代後半から30代前半までの女性に多いというところから、エストロゲンという女性ホルモンが影響していると考えられています。
ストレスを受けるなどするとエストロゲンの分泌が減ると、幸せホルモンと言われているセロトニンの分泌も減ります。
セロトニンが不足するとやはり、精神が不安定になります。

感情・気分の調整と関係して『セロトニン系・ドーパミン系』の脳内の神経伝達過程の障害がBPDを引き起こすという仮説
出典:境界性人格障害の“認知・感情・行動”のパターン

 オキシトシンというホルモンの分泌が少ないと、対人の不安を感じやすいことがわかってきています。
 このオキシトシンは、幼いころによく愛情を注がれていると、大人になってからも分泌が良いということがわかっています。
出典:境界性パーソナリティ障害の原因

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遺伝の可能性

 遺伝の可能性出典:Gene.png

日本人はセロトニントランスポーター遺伝子という”不安遺伝子”を持っている人がほとんどで、母親が不安を感じやすかったり、境界性人格障害の場合、その子供も同じような性質になる可能性が高くなります。

ある研究では、異なる環境で育った七組の一卵性双生児と、同じ環境で育った一八組の二卵性双生児について、境界性パーソナル障害が両方の子供に見られるというケースが二組あったが、前者のケースでは、両方に境界性パーソナリティ障害が認められたケースは一例もなかったという。境界性パーソナリティ障害には、遺伝より環境のほうがが重要であることを示した研究である。
(中略)
双生児研究によって推定された、パーソナリティ障害への遺伝的影響の占める割合は、研究によりバラツキがあり、四五~六〇%で、平均でおよそ五割程度、つまり環境要因と相半ばすると考えるのが、当たらずとも遠からずのようだ。ただし、双生児研究では、遺伝的要因の比率がやや高めに算出される傾向があるともいわれ、同様の方法で求めた、他の数字と比べると一つの目安になる。
出典:■第2章 パーソナリティ障害はなぜ生まれるのか

研究では愛情不足などの環境要因の方が発症の確率を上げるとありますが、その環境に置かれたからと言って必ずしも誰もが境界性人格障害になるというわけではないため、やはり遺伝による要因もあるのでしょう。

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参考:http://1mental-clinic.com/border/
   http://bpd.nerim.info/cause.html