努力家な人は遺伝+脳の構造が違うという研究結果

ライフスタイル, 心理・性格

努力家な人は遺伝+脳の構造が違うという研究結果

努力家な人は、なぜあんなにもストイックに目標に向かえるのでしょう。
何かを成し遂げよう、何かを習得しようとするには、そこそこの努力はできてもあまり成果を感じられなくなったり、飽きてしまってやめてしまうことが多いのではないでしょうか。

最初は自分の方ができが良かったとしても、コツコツと努力を続けている人にいつの間にか抜かれていることも。

そんな努力家の人と普通の人の違いとは、「努力できる能力」が備わっているというのです。

 

 

努力できるかどうかは遺伝で決まる

アメリカのミシガン州立大学心理学教授のザック・ハンブリック氏らが行った優れた音楽家が行う長時間の練習は遺伝によるものなのかという調査を行い、以下のような結果が2014年6月「Psychonomic Bulletin & Review」に掲載されました。

調査は双生児850組を対象に実施された。行動遺伝学で「双生児法」と呼ばれるこの手法は、100%同じ遺伝子を共有する一卵性双生児と50%の遺伝子を共有する二卵性双生児を比較するというものだ。一卵性と二卵性では、遺伝の類似性に差異はあるが、育った環境は同じ。そこで、一卵性双生児のほうが二卵性双生児よりも似た性質を示せば、それは遺伝の影響がより強いためと推察できる。
ハンブリック氏らは、名人級の音楽家は普通の音楽家よりもはるかに多く練習しているという調査結果を得た。そのうえで双生児法を用い、「より多くの練習を行う傾向は遺伝の影響も受けている」という結論に至った。
出典:天才は「生まれ」か「育ち」か 努力も遺伝の影響だとすると…

この研究では、音楽家を対象に行われていますが、きっとスポーツや勉強、その他の技能に関しても同様に努力する才能は遺伝するのではないかと考えられます。

 

 

努力できるかは脳で決まる

アメリカのテネシー州にあるヴァンダービルト大学のマイケル・トレッドウェイ氏らの研究チームが「Journal of Neuroscience」に発表した論文では、努力できる人とそうでない人では、脳のある部分が明らかに異なっていることを明らかにしました。

この研究では、被験者25人に、ボタンを押す簡単な課題、難しい課題のいずれかを選んでもらった。(中略)
報酬は確実に得られるとは限らず、報酬が得られる確率は、低い(12%)、中くらい(50%)、高い(88%)のいずれかであることが告げられた。

課題は30秒ほどのもので、内容は死ぬほど退屈だ。自分の利き手で7秒間に30回ボタンを押すか(こちらが簡単な課題)、あるいは、利き手でないほうの小指で21秒間に100回ボタンを押す。
(中略)

チームが最初に発見したことは、左線条体と前頭前皮質腹内側部(ventromedial prefrontal cortex)におけるドーパミン作動性活性が高い被験者のほうが、多くの報酬を得るために努力する意欲が高かったことだ。

この違いは、報酬を得られる確率が低い場合に、特に顕著に現われた。実際に金銭が得られるチャンスはごくわずかでも、このタイプの被験者はどうにかモチベーションを保つことができたのだ。

(中略)

さらに、今回の研究では、島(とう)皮質のドーパミン活性と、努力しようとする意欲との間には、逆の相関関係が存在するという驚くべき結果も明らかになった。どうやら、島皮質の活性化は、われわれを怠惰にするらしい。

島皮質は、fMRI(機能的磁気共鳴画像)を用いたありとあらゆる研究において活性化するため、島皮質の正確な機能はよく分かっていない。しかし、少なくとも今回の研究においては、島皮質は「反応コスト」、すなわち、「楽しくない課題をやらなければならない苦痛」を表わしているのではないかと研究チームは見ている。
出典:「努力できる人」は脳が違う

「左線条体」と「前頭前皮質腹内側部」へのドーパミン作動性活性が高い(損得勘定と関連)と努力を惜しまず、「島皮質」へのドーパミン作動性活性が高いと努力をやめてしまうという結果となりました。

つまり、普通の人は「島皮質」へのドーパミンが活性化するゆえに努力を続けられず挫折することになり、努力家は「左線条体」と「前頭前皮質腹内側部」へのドーパミンが活性化するために損得勘定が働き、多大な努力ができるということなのです。

 

 

 

日本では昔から、努力は根性ややる気でするものという概念があり、努力ができない人は根性がなく、やる気がないからでダメな人間であると思われてきました。
しかし、実際には努力家かそうでないかは遺伝や脳で違いが出るという本人にはどうにもならない部分で決まることが分かりました。

ドーパミンを分泌させる方法はインターネット上でも紹介されていますが、狙った部位に活性化させるというのは、できるのかできないのかすら現時点では不明です。

これからもっと研究が進み、自分で思うように、思う部位にドーパミンを分泌させる方法が見つかれば、誰もが努力できる世の中になるのも夢ではないかもしれません。

Posted by fujimoto


PAGE TOP