寒さに強い人の4つの条件とは? 前編

2018年1月7日

寒さに強い人の4つの条件とは?

寒さに強いか弱いかは個人差がありますよね。
その個人差の中に我慢強さもあるかと思いますが、それだけではないはずです。
寒い地方の人が寒さに強いことも分かるでしょうが、それは具体的にどのような要素が寒さに強くなるのか、またどんな体質になると寒さに強くなるのでしょうか。

 

 

遺伝子

九州大学大学院芸術工学研究院の太田博樹准教授らの共同研究グループは、肥満遺伝子と呼ばれるUCP1遺伝子のタイプによって体内で熱をつくることができる産熱能力の高低に違いが出ることを発表しました。

人間は寒さにさらされ続けると生命の危機を覚え、筋肉を小刻みに収縮させて自ら熱を発すことを「震え産熱」といい、反対に筋肉の収縮を伴わずに熱を発することを「非震え産熱」と言います。

近年、その非震え産熱には肥満の程度や褐色脂肪細胞でエネルギー代謝に関連するUCP1が関与することや、UCP1上の特定のバリエーションが高緯度・寒冷地域の人類集団に多く存在していることが報告されています。
これら先行研究はUCP1と人類の寒冷適応との関連を想像させますが、一部の人がもつUCP1のタイプが体の産熱反応に違いを生むかを実際に調べた研究はこれまでありませんでした。

今回の研究では、九州大学大橋キャンパスにある「環境適応実験施設」において、男子大学生47人に非震え産熱が起こる16℃の部屋で90分間滞在してもらい、産熱反応の指標となる酸素摂取量を測定しました。
続いて、北里大学において被験者のDNAから個々人のUCP1のタイプを分析し、酸素摂取量との関連を調べました。
その結果、UCP1タイプと酸素摂取量が関連していることを明らかにし、特定のUCP1タイプは他のタイプより高い産熱能力を示すことを発見しました(図1)。
そしてこのタイプの頻度は、年平均気温が低い地域に住む人類集団ほど高いことが国際ゲノム情報データベースを調査して分かりました(図2)。

出典:瘦せ型遺伝子は寒さに強い!?–遺伝子による体の産熱反応の違いを初めて実証–

わたしたちのイメージでは太っている人の方が寒さに強いと思っていましたが、このことから、寒い地域に暮らしている人に多くみられるUCP1タイプの遺伝子を持つ人は、産熱能力が高くやせ型である頻度が高いことが分かりました。
そのため次からご紹介する、寒さに強い人の条件も遺伝的な身体の作りとなっている可能性も高いですが、もし、条件に当てはまっていなくても改善できるのではないでかと考えられます。

 

関連記事→サイコパスも遺伝子?!遺伝が関係するあらゆる特徴まとめ
     努力家な人は遺伝+脳の構造が違うという研究結果
     苦味の感じ方に関する話 前編

 

 

筋肉量

筋肉量身近な例をあげるならば、一般的に男性よりも女性の方が寒さに弱いですよね。
その原因は筋肉量の違いです。
女性の多くが男性よりも筋肉量が少ないためすぐに体が冷えてしまうのです。
筋肉は必要なときにいつでも動けるように準備万端の状態を保っており、安静時も細胞内でエネルギーを常に消費しています。
それが基礎代謝です。
つまり、筋肉量が多いことで運動をしていなくても基礎代謝量が大きいため、体が温まりやすく冷えにくいということです。

また、震え産熱も筋肉量に比例するので、筋肉が増えることでさらに熱を生み出すことができます。

筋肉量は自分の努力次第で増やすことができるので、年齢を重ねて寒さに弱くなったという人は、筋肉量を増やしましょう。

 

関連記事→背筋を伸ばして座ることのメリッ

 

 

次回『寒さに強い人の4つの条件とは? 後編』に続きます。