実はよく知らない?ブルーライトが心身に悪影響を及ぼす理由

2018年11月17日

実はよく知らない?ブルーライトが心身に悪影響を及ぼす理由

近年パソコンやスマートフォンから出るブルーライトによって人体に及ぼす悪影響が問題となっており、ブルーライトをカットする眼鏡が用いられるようになりました。
しかし眠れなったり、目に悪いというぼんやりとした認識しか持っていないのではないでしょうか。
一体なぜブルーライトはそんなに人体に悪影響を及ぼすのでしょうか。

 

 

ブルーライトは目で見ることができる刺激の強い光

ブルーライトは紫外線にもっとも近く、目で見ることができる強いエネルギーを持つ光です。
紫外線というと適度に浴びた方がいいですが、浴びすぎれば皮膚がんの原因となることもあり、目に浴びすぎれば眼の病気や老眼になりやすいと言われているため、知っている人も多いでしょう。
その紫外線に最も近い光といえば、体に悪いのはうなづけます。

関連記事→日焼けだけじゃない!紫外線(UV)で眼の病気になりやすくなるという研究結果
     難病・ベーチェット病にかかりやすい主要遺伝子を解明したと発表
     目が痛い!眼精疲労を治す5つの方法

 

 

 

ブルーライトによる影響

冒頭でも触れていますが、ブルーライトを感知することでわたしたちの体にはどういった影響があるのでしょうか。

眼へのダメージ

眼へのダメージ出典:https://pixabay.com/photo-3221498/

ブルーライトは波長が短いため光が散乱しやすいという性質があり、脳はピントが合わせにくいのです。
また、他の光よりも刺激が強いため光の量を調節しようと瞳孔を小さくしようとして目の筋肉も酷使され、目の疲れや肩・首こりにつながります。

さらに就寝時、明かりを消して布団の中などでスマートフォンを見ることはありませんか?
実はこれ、失明の恐れがあるのだそう。
紫外線やブルーライトを浴び続けると、網膜の中心部にある「黄斑」というところがダメージを受け、加齢とともに発症しやすくなる「加齢黄斑変性」の原因になる場合があります。

加齢黄斑変性による失明は日本でも増えているため、まだ20~30代だから大丈夫と思っている人は危ないかもしれません。

 

睡眠の質が悪くなる

ブルーライトが人体に有害と言われる理由の中で最もよく知られているのが睡眠の質が悪くなる、または眠りにくくなるというものです。
なぜ眠りにくくなるのか、一番大きなくくりでいうと”体内時計が狂う”からです。

健康的な生活だと、朝起きたときに太陽の光を浴びることで体内時計(概日リズム)がリセットされ、交感神経が優位になり体が活動しようとします。
さらに幸せホルモンである”セロトニン”も分泌されて心身共に健康な状態で一日をすごすことができます。
そして、太陽の光を浴びて14〜16時間ぐらい経過すると、副交感神経が優位になることで、自然な眠りに入っていき、脳や体を休めて修復するというのが本来のサイクルなのです。

ところが、ブルーライトを過剰に浴びることで、眠ってもいないのに太陽の光を浴びたかのように脳が誤解するからです。

関連記事→眠れないときに眠る方法
     夜型から朝型へ。早寝早起きのメリット

睡眠不足による心身への影響

  • 美容に悪い
  • 記憶力の低下
  • 倦怠感
  • 肥満になりやすくなる
  • 精神が不安定になる
  • 免疫力が下がる
  • さまざまな病気になりやすい(糖尿病、高血圧、心臓疾患、脳疾患)

睡眠不足による悪影響は上記のようなことが起こります。

関連記事→本当は怖い!睡眠不足がひき起こす7つの弊害

 

脳へのダメージ

脳へのダメージ出典:https://pixabay.com/photo-3168269/

前項でも記憶力の低下で触れていますが、ブルーライトを浴び続けることで「スマホ認知症」になる恐れもあります。

認知症というと、40~50代以上の女性に多いというイメージですが、最近、20代以上の若者が物忘れ外来で受診するケースが増えているというのです。
患者の共通点を探っているとスマートフォンやタブレットなどVDT(デジタルディスプレイ機器)を手放せない人たちだったのです。

 

ワーキングメモリーやマルチタスクで脳を酷使

睡眠不足による脳のダメージもありますが、早稲田大学研究戦略センター教授で脳科学者の枝川義邦氏が次のように述べています。

「脳に入ってきた情報の多くはいったんワーキングメモリー(作業記憶)という脳の作業台のような場所に置かれます。そして『その情報にどういう意味があるのか』『保存したほうがいいのか』『アウトプットしたほうがいいのか』などの処理を行なう。

しかし、この作業台のスペースは限られているので、情報がどんどん入ってくると作業台に載りきらなくなったり、無理やり載せることになる。すると、物覚えが悪くなることやミスにつながる。これがスマホ認知症の状態です」

それに加え、スマートフォンやタブレットを使用する際、ほとんどの人が何かをしながらであるという点も指摘しています。

「例えばユーチューブを見ながらSNSをしていたり、ゲームをしながらスマホをいじっていたりすると、それぞれの種類の情報がどんどん作業台に載っていきます。ゲームを中断してSNSをしたとしても、脳ではゲームの情報処理を進めていたりする。

デジタル機器を用いたマルチタスクは習慣になりやすいので、脳への情報入力が続くことになります。
ストレスのかかっている時間が長期にわたると、ストレスホルモンが脳の神経細胞を攻撃して機能低下を起こします。

機能低下を起こしやすい場所は記憶をつかさどっている海馬と作業台を働かせている前頭前野。前頭前野は理性をコントロールする場所なので、ここの機能が低下すると理性的な判断や感情のコントロールがしにくくなります」

関連記事→脳が委縮するとどうなるの?症状は?
     男女の違いは脳が原因!
     男女の機能の違い

 

 

今回ご紹介した悪影響が1度のスマートフォンの使用で起こるわけではありませんが、スマートフォンの使用が習慣になっている場合はやめにくいため、手遅れにならないうちに対策をした方がいいでしょう。

 

 

参考:ブルーライトとは
   20代、30代に急増する『スマホ認知症』の恐怖ーーそのメカニズムを解説!
   失明の恐れがある生活習慣ワースト5――PC画面が目の高さより「上or下」どっちが健康に悪い?