経営者が雇用をする前にするべきこと4条 後編

2017年3月28日

前回は『経営者が雇用をする前にするべきこと4条 前編』
人員雇用形態についてお話しました。
今回はさらに、必ず知っておかないといけない重要な準備事項をお送りします。

 

規定をつくる

就業規則

給与はどうするか、休暇はどうするかなど福利厚生は従業員に直接関わるところです。

規定をつくる場合は、労働基準法を参考にして従業員の立場になってつくるといいでしょう。
しっかりした規定をつくっていると従業員も安心して業務に専念できます。

従業員を雇った後、続々としなければならないことがあります。
労働基準法などの法令で定められていますので、きちんと手続きしましょう。

1.就業規則を作成

常駐従業員が10人以上になれば、労働基準法に基づいて作成し、労働基準監督署に労働者代表の意見書を添付して届け出なければなりません。

就業規則は労働者と企業との間でのトラブルを防ぐものです。労働者はこの就業規則に従って業務に当たらねばなりません。

2.労働条件を明示

業務内容や労働時間は何時間で賃金はいくらかなどを労働者に書類で明示しなければなりません。
雇用側はトラブルとなる前に労働条件をしっかり明示して誤解のないようにしておきましょう。

3.労使協定を締結、届出

労働者と経営者との書面による協定のことです。労使協定を締結することで、法定義務違反や罰則を免れることができます。

例えば、労働基準法では法定労働時間(1週間40時間、1日8時間)を超えて勤務させることが禁止されていますが、労働基準監督署に届け出れば、法定労働時間を超えて勤務させることが可能になるのです。

4.労働者名簿の作成

事業所ごとに日雇い労働者以外全ての労働者(パート・アルバイト含む)の氏名・生年月日・履歴その他の情報を記載した名簿を作成しなければなりません。
事業所ごとなので、本社と支社に分かれている場合はそれぞれ個別に作成してください。
変更事項が生じたときも遅滞せず更新しましょう。

5.賃金台帳を作成

労働者名簿同様、事業所ごとに労働者の賃金額・労働日数・労働時間などその他の事項を記載した書類を作成しなければなりません。

なお、労働者名簿と重複する項目があるため、作成の際は労働者名簿とあわせて提出することが可能です。

6.社会保険に加入

常勤従業員が5人以上になると社会保険への加入が必須です。

パートやアルバイトは、労働時間と労働日数が正社員4分の3以上の場合に加入させましょう。

ちなみに個人事業主本人は加入することができません。

7.雇用保険に加入

従業員を雇い入れる際に雇用保険への加入が必須です。
パートやアルバイトは、週の労働時間が20時間以上で、1年以上勤務する予定がある場合に雇用保険に加入させましょう。

8.給与(賃金)の支払い

従業員が1日でも働いたら、会社は給与を通貨で労働者本人に全額支払わなければなりません。また、毎月一定期日に支払ってください。

9.割増賃金の支払い

・時間外、深夜労働(22時から5時まで)→25%の割増賃金の支払いをしなければなりません。また、月に60時間以上は50%以上の割増料金の支払いが必要です。

・休日労働→35%以上の割増賃金の支払いをしなければなりません。

10.健康診断を実施

常勤従業員を1人でも雇ったなら、1年に1回健康診断を実施する義務があります。
労働時間が正社員の4分の3以上のパートなどの非正規労働者にも健康診断を受けさせなければなりません。

 

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前編の冒頭で述べたように「労働者の家族まで養う」という覚悟の上で労働者を雇っていたようですが、それも今は昔…。

近年では、ブラック企業が最低限のこれらの法律を守らず、安易に労働者を雇用することも少なくありません。

手が足りなくなったから労働者を雇おうと安易に思わず、労働者にきちんとした待遇、賃金、労働環境を提供できるかの覚悟と、責任をとれる能力が経営者には必要です。

ふじもとkでした!